◆2011.5.2◆
　東日本大震災痛ましい限りですが、こちらも福井に沢山な原発があると思うと他人事ではありません。
　意識的には、敗戦直後の喪失感と復興にかける意気込みが日本国中満ちみちていた時代となんとなく違って、ボランティア活動には敬服しますが、一部の災害のようなとらえ方があるように感じられます。
　政府の対応でも、安全な所に軸足を置いての発想しかないように感じられてなりません。
　先生の言われる家族構成が崩れて、守る物が少なくなってきたせいでしょうか。自分だけが良ければ、といった風潮から来るのでしょうか。
　今度、守山の仲間たちとお邪魔した時に、お話を聞かせてください。

◆2011.5.20◆
　昨日は大勢が押し掛け、長時間にわたって有難うございました。
　我々、まだまだ現役の気分でボランティア活動に、趣味に励んでいます。
　今回の勉強会も涼やかな山の気に囲まれ、昔に思いを馳せ、今回の大震災をはじめ、経済中心の世の中に、これで良いのかといった反省の機会となったかと思います。
　想定外、必要悪などの言葉が死語にならなくてはなりません。
　私は、間接的で時間がかかるかもしれませんが、有機栽培での市民農園を拡充しながら、一人でも食の大切さを知ってもらえるよう努力してゆきたいと考えております。

　地震、津波、原発事故に驚かされて、何日間かうつろでした。
　巨大システムに依存して、ぬくぬくと生きてきた私たちに、巨大な灸をすえてくれました。
　「大地」という、そのものと、意味をあらためて考えます。
　緊急提言「･･･希望の明日へ」拝読。
　涙ぐみながら、力を頂戴しました。
　頑張ります。

　緊急提言、まさに、菜園家族時代の到来を告げるような内容の、最悪の環境・経済危機に立ち向かうにふさわしい宣言として拝読しました。
　今、まるで小貫さんの年来の主張を、経済学をベースに展開したような、アメリカの経済学者の新著の翻訳出版を準備中です。

　緊急提言、読ませていただきました。
　一見するとウケのいい「スモール○○」が、実は利権の絡んだトップダウンであること。肝に銘じて騙されないようにしたいと思います。

　津波や原発の被害者はもちろん、この衝撃を目の当たりにした私たちが、ちゃんと日々のメシを食いながら、どうやって菜園家族の世界へと移行していくのか。
　この気の遠くなるようなテーマは、実は夢や空想の物語ではなく、これまでの暮らしや歴史の中に答えの萌芽が潜んでいるのだろうと思います。
　中央集権で痛めつけられた民の暮らしの中に、しぶとく密やかに生き抜いている知恵と、いわば廃墟としてうち捨てられた都市化の残骸の中に、新しい可能性があるのではないかと感じています。
　スプロール化という津波と、景気後退という引き潮で、無残に残された郊外の「ニュー」タウンを、ダーチャのような生活の根拠地にできないだろうか。
　そんな思いから、10名くらいの仲間が集まり、計画を進めています。
　同時に、六甲山の懐に農園を貸してくれる方があり、共同で菜園を作ることにしました。
　本当にささやかな動きですが、「メシを食いながら、少しでも前に進もう」という試みです。
　そんな思いに共感してくれる人たちを、募っていこうと思っています。

　信州での種まきが一段落し、三鷹に戻ったところ、緊急提言のことを知り、読ませていただきました。
　一言一言うなずきながら、普段から周囲の皆さんと話題にしている事も多く、同時に、震災復興関係者の発言の矛盾については、指摘されなければ知らないことばかりでした。相変わらず、内輪のきれいごとで終わらせてしまおうとする意図がみえみえで、ため息が出ました。
　原発の研究者も原発の設計者も電力会社も、原子力安全委員会のメンバーも、全て同じ釜の飯で潤っている方達では、結果は見えてしまいます。

　それにしても、元来、大量殺戮の目的で開発され、作り出された核物質で、表向き平和と地球環境保護を目的として、その償却方法も処理方法も開発されないうちに、手に負えなくなってしまった人間の愚かさを見る毎日の報道から、遠ざかりたくなり、テレビを見ることを止めてしまいました。
　もっとも、ご指摘の通り、ばかげた内輪だけで楽しむバラエティーショーやショー化された報道番組が多く、信州では、テレビ無しの生活を楽しんでいます。車の音もせず、鳥の声と風の音だけで、土を耕しながらの生活は、本当に別世界です。
　ただ今年は、毎年恒例のシジュウガラが、郵便受けに巣を作らなかった事が、気になります。近所の方も、小鳥が減ったと気にしていました。
　また、この数日は、中国からの黄砂で、景色が一変して、山も霞んでしまい、これも年々ひどくなっているようなのが、気にはなります。

　提言を読ませていただきながら、被災地の復興に、新しい街づくり、またそのメンバー構成、内容等々にとても関心を持ちました。
　恐らくハード面からの街づくり先行が見えてきます。「安全・安心・エコ」ですべて括って、この東北地区での未来の街づくり、と勘違いしているように聞こえ、とても気になります。
　以前、官民学共同で発足した未来の都市プロジェクトに興味を持ち、しばらく参加したことがあります。
　その時に、「菜園家族」構想で学習した、家族、地域、上流・下流域でのコミュニティー等々、人間が何を幸せに感じるかが底辺にないと、新手の不動産開発事業になってしまう、とがっかりしたことを思い出しました。
　今回の復興計画も、国を挙げての血税による開発事業にならぬ事を、願っています。

　ぜひ、「菜園家族」構想を核にした、復興街づくり構想にしていただけるよう、「里山研究庵」から提案して欲しいと願っています。
　特に津波による大きな被害を受けた宮城県を中心とした地域は、『森は海の恋人』という本で知られましたが、牡蠣の養殖のため、上流域の森から流れ出る水をヤマメの棲めるほどの清流にしようと、漁民が植林を手伝い、逆に林業の方達が下流域の仕事を手伝う、流域のコミュニティーが出来ていた地域だった、と理解しています。
　今回被災された方達すべてが、災害発生後、先ずは、家族と一緒に生活できる事が、全てに優先したはずです。また、疎開するなら、地域全体で、疎開したいと希望されていました。
　「未来の理想都市」でも、「被災前の旧町村」との間でも、普遍的なことは、家族と地域が、「エコ」ではなく、心でつながる街であることのはずです。

　ＧＮＰが中国に抜かれ３位になった、と敗北宣言がマスコミに踊っていました。負け惜しみのように、一人あたりはまだまだ２位、と言う報道もありましたが、今回の災害を機会に、ぜひ、人間の幸福度が、経済指数でなく、ブータンの国民総幸福度のように、あらたな物差しが国際基準になる事を願っています。

　復興の方向性について、御用学者たちの上から目線の言説に辟易としていたところだったので、たいへん参考になりました。
　過去に歴史を変えた災害は幾つもあるのでしょうが、今回の災害はその一つになりそうですね。関東大震災がそうだったそうですが、悪い方向に変わりそうな予感がしています。阪神・淡路大震災とは異質な、何かとてつもなく暗い印象があって、気が重くて仕方がありません。
　親しくしてもらっている関西学院大・精神医学の野田正彰教授が何度か現地に行って、この災害は「悲哀が抑圧されているように感じる」と言っていました。

　私の娘が東京で音楽活動しているのですが、首都全体が重苦しくて火が消えたような状態だそうです。
　被災地への思い入れがありそうには見えない人間に限って「自粛」にうるさく、音楽イベントの中止を言って来る、仕事にならないとこぼしています。

　マスコミは大連立だ、などと騒いでいますが、原発を推進してきた自民党と、先生がいわれる体たらくの民主党が一緒になったら、それこそ原発隠しの大政翼賛政治になってしまうでしょうね。

　震災発生以降、色んな事を考えさせられました。天災、原発、災害対策、買い占め、自粛、募金活動、チャリティ、節電などなど。
　虚栄がもろくも崩れ、本当の姿が垣間見れます。
　ひと月半も経てばＮＨＫは他国の王子の結婚式を中継したり、この国はなんだかなあと思います。
　何事が起きようとも、自分を信じて惑わされず、地道に地に足をつけて生きて行こうと思います。

　緊急提言「東日本大震災から希望の明日へ」のなかに述べられている震災の歴史的意義、震災で問われた日本の社会・生活スタイル・価値観のあり方、また人間本来のあり方に関しては、全く同感です。
　それにしても、ご両人の感性の豊かさ、情報分析力の確かさ、体制批判の鋭さには感服いたしました。
　私どもも研究会で、大震災に当たり声明を発信するなどしているところです。

　一時期は、いろいろな会議や集まりが中止になったり、計画停電やスーパーで品物がなくなるなど不便なこともがありましたが、おかげさまで最近は平常に戻りつつあります。
　それにしても原発問題は深刻で憂慮すべき事態になっていますね。
　お知らせいただいた緊急提言、研究会の主なメンバーにも転送させていただきました。

　今回の東日本大震災について熱い思いを語った文章を読ませていただきました。いろんな意味で私たちの暮らしのあり方を足元から見つめ直さなくてはなりませんね。
　さっそくわたしのブログにも掲載させていただきました。

　３・11は、日本社会のあり方、国のあり方を変える、変わらなければならない、という思いを、私も共有します。
　一方で、そうではない「上からの」動きが目立ってきていて、どうしてこうも被災者や被災地の声に耳を傾けないのか、そんなに急いで上からの計画をつくる必要があるのか、と腹立たしくもあります。
　お送りいただいた「提言」を腹にすえて、大いに論陣を張っていきたいと思います。