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Nomad image  〜森と琵琶湖を結ぶ 笑顔で暮らせる豊かな農村〜
 「甲良町新総合計画」(2010〜2020年度)の策定にあたり、
   地域未来へのささやかな提言を致しました。
                 (2010.5.15更新)
 

 甲良町(滋賀県犬上郡)は、近江国・湖東地方、鈴鹿山脈のふもとに広がる農村です。
 この町は、鈴鹿山中に源を発し、琵琶湖に注ぐ犬上川の中流域に位置し、上流域の森のまち・多賀町との間で、古くから川筋に沿って、互いの自然の恵みを交換し合う暮らしが営まれてきました。

 甲良町の集落・北落(きたおち)と、里山研究庵のあるここ多賀町大君ヶ畑(おじがはた)集落とは、森と琵琶湖をめぐる流域循環の民衆思想の反映である、郷土の民話『幸助とお花』に因んで結ばれた兄弟邨(むら)です。

 私たちは「菜園家族」構想を現実世界の中で練りあげ、深めてゆくために、この森と琵琶湖を結ぶ犬上川および芹川の流域(彦根市・多賀町・甲良町・豊郷町の一市三町)を一つの地域モデルに設定し、この10年来、調査研究を続けてきました。
 こうした中で、とりわけ兄弟邨の交流活動にはよく参加させていただき、「森」と「野」の両集落のみなさんから、多くのことを学ばせていただいています。

 このたび、この甲良町で、向こう10ヵ年の町づくりの基本方向を定める「新総合計画」(2010〜2020年度)が策定され、いよいよこの春からスタートすることになりました。
 10年間の計画とはいえ、策定作業の初期段階から、「激動と大きな転換の時代の節目である今、いわば“甲良百年後の姿”ともいうべき、未来への超長期展望を持ちつつ、構想することが必要ではないか・・・」、という意気込みのもと、町行政と地域住民のみなさんが策定に真剣に取り組まれた点に、この「新総合計画」の大きな特徴があります。 

 上記のようなご縁から、里山研究庵主宰の小貫雅男が総合計画審議会(2009年秋〜2010年早春)に加わることとなり、地域未来へのささやかな提言をおこなうべく、当研究庵としてもこれを機会に、あらためてこれまでの調査をふりかえり検証しつつ、時代を見据えた新たな視点のもと、調査研究に取り組みました。


    ☆「新総合計画」および、そこに収められた提言「あらためて
     戦後65年の歴史の中で甲良の未来を考える」

     また、総合計画審議会の答申など詳しい資料は、
     下記のリンクからご覧いただくことができます。☆

1.甲良町新総合計画(全216頁)
  甲良町ホームページ「新総合計画を策定しました」コーナーからPDFファイルをダウンロードできます。

2.甲良百年後の姿(「新総合計画」第I部 序論 3ページに掲載)
  上記1.の「新総合計画」全文中の当該ページをご覧いただくか、または、甲良町ホームページ「新総合計画を考えるまちづくりセミナー開催される」コーナーからもPDFファイルをダウンロードできます。

3.提言「あらためて戦後65年の歴史の中で甲良の未来を考える―40年先の2050年を見すえて」(「新総合計画」第IV部 参考資料 190〜201ページに掲載)
  上記1.の「新総合計画」全文中の当該ページをご覧ください。

 高度成長の陰で衰退していった日本の農業・農村。
 この
提言は、戦後65年の節目をむかえた今、衰退の原因を根源から探りつつ、その再生への道を、甲良という一町村を想定して、考察したものになっています。
 つまりこれは、具体的な平野部農村をとりあげ、「菜園家族」構想を現実世界に具現してゆくための、初動の試論的考察とも言うべきものです。
 ぜひ、ご一読ください。

4.甲良町新総合計画 審議会(会長 小貫雅男)の答申付帯意見書(「新総合計画」第IV部 参考資料 206〜209ページに掲載)
  上記1.の「新総合計画」全文中の当該ページをご覧いただくか、または、甲良町ホームページ「新総合計画を考えるまちづくりセミナー開催される」コーナーからもPDFファイルをダウンロードできます。


子どもたちの笑顔あふれる地域未来を

 このたびの「甲良町新総合計画」は、今後、ねばり強い地域学習のプロセスを通じてはじめて、いのちが吹き込まれ、人々の英知によって熟成され、豊かなものになってゆく性格のものです。
 現実世界の具体的な一町村・甲良町において、こうした総合計画がスタートしたことは、甲良の「町民主体のまちづくり」にとってはもとより、私どもが長らく探求してきた「菜園家族」構想をさらに深化させてゆくためにも、一つの新たな段階を画するものになると、期待しています。

 これを機に、地元はもとより、全国各地で地域の未来に関心を持たれている方々と、自由闊達な意見の交流を重ねながら、森と湖を結ぶ犬上川・芹川流域地域圏(彦根・多賀・甲良・豊郷の一市三町)の調査・研究に、いっそう力を入れて取り組み、「菜園家族」構想をさらに深めてゆきたいと、考えているところです。
 みなさまからの忌憚のないご感想・ご意見をお待ちしています!
 これからの調査研究と地域づくりに活かしてゆきたいと思っています。


なお、「菜園家族」構想の全容とその詳細については、下記の本をお読みいただければ幸いです。   (以下、刊行年の新しい順に記載。)

○ブックレット『森と湖(うみ)を結ぶ 菜園家族 山の学校』(小貫雅男・伊藤恵子 共著、里山研究庵Nomad、114頁、2009年)

『菜園家族21 ―分かちあいの世界へ―』(小貫・伊藤 共著、コモンズ、256頁、2008年)

『菜園家族物語 ―子どもに伝える未来への夢―』(小貫・伊藤 共著、日本経済評論社、371頁、2006年)

『森と海を結ぶ菜園家族 ―21世紀の未来社会論―』(小貫・伊藤 共著、人文書院、448頁、2004年)

『菜園家族レボリューション』(小貫雅男 著、社会思想社・現代教養文庫、208頁、2001年)

○『週休五日制による 三世代「菜園家族」酔夢譚―21世紀・日本のグランドデザイン―』、(小貫雅男 著、Nomad、90頁、2000年)


 

 

 

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