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ドキュメンタリー映像作品『四季・遊牧―ツェルゲルの人々―』三部作・全6巻(7時間40分)(VHS)映画『四季・遊牧ーツェルゲルの人々ー』について
1989年にはじまった日本・モンゴル共同のゴビ・プロジェクト調査隊は、1992年夏の第3次調査を終え、基礎調査の最終段階をむかえていた。 5名からなる日本の越冬チームは、引き続きモンゴル・ゴビ・アルタイ山中のツェルゲル村に残り、調査の総仕上げにとりかかった。 この作品は、このとき撮影した記録映像をもとに、製作したものである。ツェルゲルの四季折々の自然とそこに生きる遊牧民の生活を、映像と音楽と語りの絶妙なハーモニーによって、独自の世界に謳いあげている。 スクリーンに映し出される、日本社会とは対照的な、モンゴル・ゴビ・アルタイ山中の山岳・砂漠のつつましい暮らし。大地にとけ込むように生きる子どもたちの表情。ヤギの乳を搾る少女の目の輝き。なぜかその一つ一つが雄々しく映る。 この「辺境」にも押し寄せてくるグローバリゼーションの波。ツェルゲルの人々はこれに対して、地域自立を模索しはじめる。 スタッフ
推薦の言葉
『四季・遊牧−ツェルゲルの人々− 』を推す山田 洋次 一度見出したらどうしても席を立てない。モンゴルの遊牧民の暮らしのようにゆったりとした時間に包まれながら、終わりまで見てしまう。この作品にはそんな不思議な魅力がある。学術的な記録として撮られた画像なのだろうが、これはもう、作品である。 モンゴルの大自然とそこに暮らす素朴な人々-というテーマで作られたテレビドキュメントはいくらでもある。劇映画もいくつか作られている。しかし、調査隊の学者や学生たちが、日本では想像もできない厳しい自然の中を、ツェルゲルという村で一年を過ごしながら作られた『四季 遊牧』は、そのてのものとはまったく違う。モンゴルを深く知る人によってはじめてとらえることのできる迫力が画面に溢れ、一年間をともに過ごした何組もの遊牧の家族たちへの熱い愛情と、その人たちの暮らしのあり方への敬意が胸をうつ。 ドキュメント映像の価値は、技術よりも対象への愛と、そして尊敬なのだということを、小貫さんのような学者が作った、この立派な作品から教えられた。
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