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最新刊
『静かなるレボリューション』 (2013年) |
2013年7月1日発売! 小貫雅男/伊藤恵子 著
―自然循環型共生社会への道― 御茶の水書房
A5判、369ページ
定価(本体3,800円+税) 海図なき時代に贈る
人類の目指す終点は
21世紀 人々は、大地への回帰と人間復活の
要旨にかえて
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はしがき ― 解題にかえて (1)
プロローグ ― 東日本大震災から希望の明日へ (17)
あのときの衝撃を一時の「自粛」に終わらせてはならない (18)
「原発安全神話」の上に築かれた危うい国 (22)
誰のための復興構想なのか (23)
続々と現れる復興への目論見 (26)
復興構想私案の震源地はここにあり (29)
財界の意を汲む復興構想の末路 (31)
21世紀未来像の欠如と地域再生の混迷 ― 上からの「政策」を許す土壌 (36)
新たな21世紀の未来社会論を求めて ― 本書の目的と構成 (38)
序編 あらためて近代の淵源に立ち返って考える (43)
今なぜ近代に遡るのか (44)
(1)19世紀イギリスにおける恐慌と新たな時代への胎動 (49)
世界で初めての恐慌と悪循環 (49)
人類始原の自然状態 (55)
自然状態の解体とその論理 (59)
新しい思想家・実践家の登場 (64)
ニューハーモニー実験の光と影 (73)
(2)19世紀、思想と理論の到達点 (77)
資本主義の発展と新たな理論の登場 (77)
マルクスの経済学研究と『資本論』 (83)
資本の論理と世界恐慌 (90)
人類の歴史を貫く根源的思想 (95)
(3)19世紀に到達した未来社会論 (98)
マルクスの未来社会論 (98)
導き出された生産手段の「共有化論」、その成立条件 (103)
今こそ19世紀理論の総括の上に (111)
マルクス「共有化論」、その限界と欠陥 ― 時代的制約 (114)
本編 21世紀の社会構想
― グローバル市場に対峙する免疫的自律世界の形成 (125)
はじめに (126)
人は明日があるから今日を生きる (126)
今こそ19世紀未来社会論に代わる私たち自身の21世紀未来社会論を (127)
新たな歴史観の探究を (129)
未来社会論に欠かせない「地域研究」の視点
― 新たな地域未来学の確立 (132)
第1章 私たちは何とも不思議な時代に生きている (135)
いのち削り、心病む終わりなき市場競争 (135)
「二つの輪」が重なる家族が消えた (138)
高度経済成長以前のわが国の暮らし
― かつての森と海を結ぶ流域地域圏 (139)
森から平野へ移行する暮らしの場 (141)
歪められ修復不能に陥ったこの国のかたち (143)
「家族」と「地域」衰退のメカニズム (144)
再生への鍵 ― 家族と地域を基軸に (146)
第2章 あらためて根源から考える
― 人間とは、「家族」とは何か (148)
「家族」の評価をめぐる歴史的事情 (149)
人間の個体発生の過程に生物進化の壮大なドラマが (151)
母胎の中につくられた絶妙な「自然」 (152)
人間に特有な「家族」誕生の契機 (154)
「家族」がもつ根源的な意義 (157)
人間が人間であるために (160)
第3章 菜園家族」構想の基礎 (164)
生産手段の分離から「再結合」の道へ
―「自然への回帰と止揚」の歴史思想 (165)
週休五日制のワークシェアリングによる三世代 「菜園家族」構想 (168)
世界に類例を見ないCFP複合社会 ― 史上はじめての試み (173)
CFP複合社会の特質 (177)
“菜園家族群落”による日本型農業の再生 ― 高度な労農連携への道 (181)
農地とワークの一体的シェアリング
― 公的「農地バンク」、その果たす役割 (188)
草の根民主主義熟成の土壌 ― 森と海を結ぶ流域地域圏の再生 (194)
第4章 いのち輝く「菜園家族」― 記憶に甦る原風景から (203)
ふるさと ― 土の匂い、人の温もり (204)
甦るものづくりの心、ものづくりの技 (213)
土が育むもの ― 素朴で強靱にして繊細な心 (217)
家族小経営の歴史性と生命力 (221)
第5章 「匠商家族」と地方中核都市の形成 (225)
非農業基盤の家族小経営 ―「匠商家族」 (225)
「匠商家族」とその協同組織「なりわいとも」 (229)
「なりわいとも」と森と海を結ぶ流域地域圏の中核都市 (233)
「なりわいとも」の歴史的意義 (238)
前近代の基盤の上に築く新たな「協同の思想」 (242)
第6章 高度経済成長の延長線上に起こった3 ・11の惨禍 (244)
高度経済成長が地域にもたらしたもの (244)
今日の歪められた国土構造を誘引し決定づけた『日本列島改造論』 (247)
『日本列島改造論』の地球版再現は許されない (252)
第7章 自然循環型共生社会へのアプローチ
― 1つの具体的提案 (257)
「菜園家族」の創出は、地球温暖化を食い止める究極の鍵 (260)
原発のない低炭素社会へ導く究極のメカニズム ― CSSK方式 (262)
CFP複合社会への移行を促すCSSKメカニズム (263)
CSSK特定財源による人間本位の新たなる公共的事業 (265)
本物の自然循環型共生社会をめざして (268)
第8章 脱近代的新階層の台頭と
資本の自然遡行的分散過程 (270)
資本の自己増殖運動と科学技術 (271)
資本の従属的地位に転落した科学技術、それがもたらしたもの (272)
GDPの内実を問う ― 経済成長至上主義への疑問 (275)
資本の自然遡行的分散過程と「菜園家族」の創出 (277)
新たな科学技術体系の生成・進化と未来社会 (281)
第9章 苦難の時代を生きる (284)
今こそ「成長神話」の呪縛からの脱却を (286)
いまだ具現されない“自由・平等・友愛”の理念 (289)
スモール・イズ・ビューティフル ― 巨大化の道に抗して (295)
果たして家族と地域の再生は不可能なのか ― 諦念から希望へ (298)
人々の英知と固い絆と耐える力が地域を変える (304)
第10章 今こそパラダイムの転換を (310)
未踏の思考領域に活路を探る (310)
人間の新たな社会的生存形態が、21世紀社会のかたちを決める (313)
自然界を貫く「適応・調整」の普遍的原理 (315)
自然法則の現れとしての生命 (319)
自然界の普遍的原理と21世紀未来社会 (322)
CFP複合社会を経て高度自然社会へ ― 労働を芸術に高める (326)
さいごに確認しておきたいいくつかの要諦 (330)
北国、春を待つ思い (336)
エピローグ ― いのちの思想を現実の世界へ (343)
あとがき (351)
引用 ・参考文献一覧 (355)
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小貫 雅男(おぬき・まさお)
1935年 中国東北(旧満州)、内モンゴル・鄭家屯生まれ。
1963年 大阪外国語大学モンゴル語学科卒業。
1965年 京都大学大学院文学研究科修士課程修了。
大阪外国語大学教授、滋賀県立大学教授を経て、
現 在 滋賀県立大学名誉教授、里山研究庵Nomad主宰。
専 門 モンゴル近現代史、遊牧地域論、地域未来学。
主 著 『モンゴル現代史』(山川出版社、1993年)
『森と海を結ぶ菜園家族 ―21世紀の未来社会論―』
(伊藤との共著、人文書院、2004年)
『菜園家族物語 ―子どもに伝える未来への夢―』
(伊藤との共著、日本経済評論社、2006年) など。
映像作品 『四季・遊牧 ―ツェルゲルの人々―』三部作・全6巻
(共同制作、大日、1998年)。
伊藤 恵子(いとう・けいこ)
1971年 岐阜県生まれ。
1995年 大阪外国語大学モンゴル語学科卒業。
1997年 同大学大学院外国語学研究科修士課程修了。
滋賀県立大学人間文化学部非常勤講師を経て、
現 在 里山研究庵Nomad研究員、
大阪大学外国語学部および立命館大学経済学部非常勤講師。
専 門 モンゴル遊牧地域論、日本の地域社会論。
主論文 「遊牧民家族と地域社会 ―砂漠・山岳の村ツェルゲルの場合―」
(『人間文化』三号、1997年)
「脱近代的新階層の台頭と資本の自然遡行的分散過程」
(『立命館経済学』第61巻第5号)など。
主 著 『菜園家族21 ―分かちあいの世界へ―』
(小貫との共著、コモンズ、2008年)など。
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『グローバル市場原理に抗する 静かなるレボリューション ―自然循環型共生社会への道―』(御茶の水書房、2013年)の書評・紹介・ご感想などは、こちら(2014.2.1更新) に順次、掲載してゆきます。
わが国の現実と風土に根ざした、私たち自身の21世紀未来社会とはいかなるものなのか、そして、そこへ至るより具体的な変革の道筋とはどのようなものなのか ・ ・ ・。様々な視点から自由闊達に意見交流がなされ、深められてゆくことになればと願っています。
☆みなさんのご感想も、ぜひ、里山研究庵Nomadまでお寄せ下さい。
お待ちしています!☆
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